独立コレガスインタビューNo.6 鈴木亮太 | EVERBREW（エバーブルー）株式会社

プロフィール
Le bateau(ル・バトー)
鈴木亮太(すずきりょうた)
神奈川県横浜市出身。高校卒業後、料理の専門学校に入学。修了後、「横浜プリンスホテル」に入社し、その後「ホテル横浜ガーデン」のフレンチ「Vincenne(ヴァンセーヌ)」で経験を積む。転機となったのが、横浜元町のフレンチ懐石、「修廣樹」との出会い。料理の基礎である「当たり前のことを当たり前にする大切さ」をしっかりと学んだ。EVERBREWには2011年8月に入社。デリリウムカフェ・トーキョーでの勤務後、デリリウムカフェ・レゼルブにて料理長に就任。2019年10月に退社後、同年10月に、当時のEVERBREWの同僚の杉浦哲平さんと共に神奈川県鎌倉市に「ル・バトー」を開店し独立。

Contents

EVERBREW入社までの経緯
EVERBREWでのエピソード
EVERBREWで学んだこと
独立で学んだこと
コロナ禍での営業は?
独立を目指すコレガス(仲間)にアドバイス
今後の目標

EVERBREW入社までの経緯

今まで働いてきたところはずっと人からの紹介で入ってきたので、初めて自分で探して入社したのがEVERBREWでした。元々ベルギービールが好きでしたし、「フランス料理経験者」、「横浜勤務可」と書いてあったので、応募してみました。その後、横浜勤務というのは期間限定のビアフェスだったということが判明しまして(笑)、でも、霞が関の「デリリウムカフェ・トーキョー」なら当時住んでいた横浜から通いやすいと思い、次に働く所のつなぎのつもりで決めました。結局そこから8年も働いたんですが(笑)。
入社を決断したのはベルギービールを飲んだ瞬間ですね。入社前に、デリリウムカフェに連れて行ってもらいまして、好きなものを飲んでいいですよと言われて、デリリウム・トレメンスとトリプル・カルメリートを飲んだんです。衝撃を受けましたね。とにかく美味しかったし、ベルギービールの種類の多さに圧倒されまして。こんなにあるなら覚えたいなと入社を決めました。働き始めたら仲間は楽しいし、色んな経験はさせてもらえるしで、気付いたらどはまりしていました。会社が大きくなるにつれて、いろんな人と出会い、それが面白くてどんどんのめり込んでいきました。

EVERBREWでのエピソード

やっぱり人との出会いですね。EVERBREWの社訓は「人の円(えん)」を大事にする会社ですが、まさにそうで、妻ともEVERBREWで出会いました。社内結婚ですね。ル・バトーを一緒に立ち上げた哲平くんとの出会いもEVERBREWがきっかけです。EVERBREWから独立していった片桐さん、森田君、緒方さんなどなど、皆さんともまだ親交があり、今でも大事な仲間です。

EVERBREWで学んだこと

経営や数字について学べました。EVERBREWの前は今までずっと料理しかしてこなかったもんで(笑)。お店全体で何にお金がかかっているかとか学べましたね。あとは、自由に色んなことにチャレンジさせてもらえたので、今まで自分が出来なかったことを出来たのがいい経験になりました。特に勉強になったのがイベントですね。周年イベント、プロバンスの会、ジビエの会…など色々やりました。一番印象深いのがジビエの会。ウサギや鳩、雷鳥、キジなど今まで料理したことがない食材に挑戦しました。もともとジビエに興味があったので、自分で企画立案して集客までして、とても勉強になりました。

独立で学んだこと

たくさんありますね(笑)。お店の立ち上げはゼロからのスタートだったので、何が必要か全然分かりませんでした。EVERBREWで働いていた時に新店の立ち上げをやったことがなかったので、やっておけば良かったなぁと思いました。EVERBREWでは積極的に新店の立ち上げをやっていると思うので、独立を希望していたらぜひ経験しておくといいと思います。あと、自分でお店を作って初めて、客単価に合わせた店作りをしないといけないことを知りました。うちのお店はディナーが6～7千円の単価のお店ですが、回転しないので、もっとお客様にくつろいでもらえる背もたれのある椅子を買えば良かったなと思いましたね。

コロナ禍での営業は?

2019年10月オープンで、翌年の2月から新型コロナウイルスの影響が拡大してきました。オープン直後からそんな状況だったので、休むとか休まないとかじゃなくて、とりあえずやらないといけないって感じでしたね。テイクアウトしか出来ない時期もあったので、とにかくお店の名前を売るために1日100個お弁当売ったり。お弁当とかオードブルとか頑張ったおかげで、新規のお客さんも来てくれたりして、きっかけづくりが出来ました。何とかピンチをチャンスに変えられました。

独立を目指すコレガス(仲間)にアドバイス

料理を真剣に学びたいならグランメゾンに行けばいい。ただ、営業のトータルバランスを学びたいならEVERBREWはもってこいです。チャレンジさせてくれる風土があるので、料理長を希望すればやらせてもらえるはずです。将来独立したいという希望があるなら、EVERBREW で一度経験して、営業の全体像を見てからやってみるのがいいと思います。あとは自分がどうしたいか、ですね。僕の場合、高校生くらいの時から「海沿いでサーフィンをして、料理人をしながら自由に生きたい」という夢があった。なのでそれを実現するための技術と知識を身に付けました。