その8


最近、自分のやっている事が
だんだん自分一人の事ではどんどんなくなって来ていて
理念とヴィジョンについて非常に考える事が多くなって来た。

先週、うちの店からすぐ近くの東京ミッドタウンがオープンしたので
早速、知り合いの方とお店を抜け出し、2人で行ってみる。

タリーズの松田社長の出資でコッポラというお店が中に入っているので
この店に向かい、予約でお店が一杯の中、一番はじの席に座らせてもらった。

この店の会社の社長は前に一緒に働いていた方がやっていて年も僕らとさほど変わらない。話してて前より大きく見えた。

オープンの日だけあり、松田公太さんもカウンターでお客様と普通に話をしていたが、しばらくして僕に気づき、近寄って来た。

「久しぶり!元気か?」というような声を掛けられ、しばらく話をしたが、
やはりこの言葉が出て来る。

「食を通じて文化の架け橋となる。これが俺の使命だからな。」

僕もすぐに
「僕もそれにほんとに影響を受けてますよ。僕もやってる事は同じですし、負けないように頑張りますよ!」と言っておいた。

そして彼は先に用事があるようで店を出ていった。

ほんとに、強烈に自分の中に信念を持っている彼にかわいがってもらい、一緒に働く事ができて、今があると思うと感謝。

ただ恥ずかしながら
たぶんというか間違いなく会社で一番生意気だった私(当時23才)。ベル・オーブを始める半年前。

会社を辞める時、全員の前で
「せめて、公太社長にたまにはおごれるようになりますのでよろしくお願いします」
と挨拶した。が、、、

まだ一杯どうぞって言える程にまったくなれてないなと思いながら
「お会計お願いします」とスタッフの方にお願いする。

すると、
「お会計は本日、松田様からいただいております」

、、、そんな僕の言った事は覚えてないだろうが、
なんだかやられた気がした。。

苦笑い。

そんなわけでまだ自分は夢なかばもいいとこだ。って実感。