その7

前回の訪問記からかなり時間がたってしまったのだが、訪問記を再開。

2007年12月某日。
デリリウムのブラザーフッド認定のためベルギーへ急遽行く事となった12月某日。
この日は世界一の醸造者にも認められたストライセ訪問のため、レンタカーでド ドレ醸造所で待ち合わせる予定だったのだが、なんと車の予約が取れなかった。。
なので電車で向かおうとブリュッセル セントラルへ。
しかし、なんとこの日はストライキ。時刻表を見て変だなという予感がデキ中。そんな日に限ってベルギーではめずらしい一日中雨の日。(よく雨は降るのだが。)

バスもゲント行きくらいしか探せず、何がなんでも彼らに会いたい私は
タクシーを選んだ。このタクシーの運転手、僕らより道がわかっていない。
途中道を迷いすぎている。ルースラレ(ローデンバッハの町)ここなんだから逆だよ。逆。とかいいながら最後らへんはいつもここらへん西フランダースに来ている僕らの地理感覚が上回り。運転手はと誉められても仕方ないときに「おまえ旅行者で詳しすぎだ」と言われ、それより待たせてるから早く行ってくれと。。。なんやかんだで2時間半くらいかかり、金額はかなりまけてもらった。

ド ドレ醸造所
ド ドレ醸造所について12月だし、まずはクリスマスビール スティル ナハト樽生(サイレントナイト)をストライセのウルバインと
スティル ナハト

飲み始めたらド ドレのクリスがやって来て談笑。
この二人と一緒に会うのは僕にとってはヒーローに会うようなもので
仮面ライダーとウルトラマンに同時に会うようなものかな。
ド ドレ ストライセ

そこからストライセのファームに向かった。
ストライセとはオランダ語でダチョウを意味し、彼らはダチョウ農場(ファーム)を経営している。その家に向かったのである。

早速彼らのビールを飲み始める私。
ウルバインは料理を作ってくれる。他のメンバーも集まってきて握手。
彼らはもう私の好みが十分わかっているので次々と彼らの○秘ビールを登場させてくる。
アースモンクスエール2005Vintageとか
○×とジーザ○のブレンドとか、それ以上は
書きたいけど、ここじゃ書けない。ほんとにベルギービールの秘境にやってきている。
ストライセ

一時間もたてば、ほろ酔い。
気分も高まって来た。みんなうれしそうだ。

そんな出会って2回目のこの日。ウルバインのこの一言が私を興奮させた。

「リオ。そんなに我々のビールを愛してくれる君に提案がある。
僕らと一緒にビールを作らないか??君と僕らのビールだ。
名前はそうだなぁ。そうだ。リオはレゼルバ(樽で熟成させるビールをよく言う)が大好きだからレゼルバを醸造しないか?
リオのレゼルバだから「リオ レゼルバ」にしよう。
デンマークの友人ミッケラーと作り上げたビールがストライセ ミッケラー
アメリカの友人と作りあげたビールBlack Albertが去年、ウエストフレテレンを超え、宇宙一のビールにもなった。
君と作るビールも評価がすべてではないけど、世界のトップ10のビールになる事だって夢じゃないよ。

この時、あまりに興奮しながらも飲みの話なのでそこまで本気にはしていなかった。
お互い、興奮のまま語り続けた。

そこで忘れていたのが帰りの電車。
調べた所、まだストライキで電車が動いていなかった。
「まあいいじゃないか。今夜はうちに泊まっていきなよ。」

そして夜は彼らのビールと共にふけていったのである。

さて、次回の旅行記は
「ついにリオ レゼルバ醸造(仮)」についてお話させていただきます。
リオ レゼルバ